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真空バルブとは?

 

真空バルブとは、真空と真空、真空と大気を隔離するためのものです。

ディスプレイや半導体基板を作製するうえでの各種工程を隔離するために使用されるほか、真空チャンバーと真空ポンプの間に配置して真空チャンバーの圧力を調整するためにも使われます。

真空バルブは、熱、ガス、プラズマ等が付加された真空を隔離することや真空を破壊することなく大気と隔離する気密性が要求されます。





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バルブの種類

溶接ベローズ

コスラーズ KOSLARZE

基板が通過するための角型開口をもったケース(弁箱)と開口を塞ぐための仕切り板(弁板)、および弁板を動作させる機構(駆動部)で構成されます。

処理室へ投入された基板はゲートバルブを閉じることで密閉された環境に保たれ、ここで各種製膜のため熱、ガス、プラズマ等にさらされます。これらの工程は主に真空下で行われ、この環境を保つためゲートバルブには高いシール性が要求されます。弊社製品の中ではKOSLARZE(コスラーズ)が該当します。

特徴
  • 弁板を開口位置まで移動させたのち弁板を開口シート部に押付けます。弁板には弾性材(Oリング)が組み込まれておりその反発力でシール性を確保します。開口位置までの直線移動とシールさせるための傾斜動作はベローズを介しエアーシリンダーでおこないます。

  • 可動部はベローズで隔離されており真空室側に金属摺動部はありません。駆動部の種類は、一方向のシリンダーのみで直線動作と傾斜動作を連続しておこなうもの(コスラーズⅡ)、直線動作と傾斜動作を各々シリンダーでおこなうもの(NEWコスラーズ)があります。主に高速性(KOSLARZEⅡ)、強シール性(NEW KOSLARZE)で分類されます。

 

使い方
弁箱を前後のチャンバーで挟み込む形で取付けます。
ゲートバルブとして標準的な形状です。
これとは別にチャンバー開口部を弁板で直接シールさせるタイプもあります(ダイレクトマウント)。
この場合構成部品に弁箱は存在しません。弁板はボルト1本で着脱可能でありメンテナンスが容易です。

成形ベローズ

ガリバー GARIVA

特に超大型基板に対応した大開口ゲートバルブです。弊社製品の中では差圧キャンセル機構を採用したGARIVA(ガリバー)が該当します。開口サイズ3000mm以上の大型バルブの納入実績があり、シール動作が安定している信頼性の高いバルブです。






特徴
  • 高いシール性を確保するためには大開口においても弁板シール材は均一に圧縮させる必要があります。これを実現させるためにはKOSLARZEのユニット数を増やすことで弁板を多点で押す方法と、弁板内部にエアーシリンダーを搭載することで開口部に極めて近い位置でシールを駆動させるタイプとで対応致します(GARIVA)。

  • GARIVAについてはMARINAと同様に弁板内部に差圧キャンセル用ベローズを搭載することで弁板に作用する圧力差を大幅に低減することが可能です。KOSLARZEでは大気側に露出する駆動部は大掛かりなものとなりますが、GARIVAであれば駆動部の低剛性化、軽量化が計れます。

 

使い方
コスラーズと同様に弁箱を前後のチャンバーで挟み込む形で取付けます。GARIVAについてはチャンバー開口部を弁板で直接シールさせるタイプ(ダイレクトマウント)は対応しておりません。





マリーナ

マリーナ MARINA

安定したシ-ル性能を持ち、シンプルな構造、コンパクトなデザイン丸型・振り子式バルブです。主に処理室(チャンバー)と真空ポンプの間に設置され排気系の仕切りとして用います。チャンバー圧力を調整するため弁開度を任意位置で停止させる機能をもたせたものもあります(コンダクタンスバルブ)。

KOSLARZEと同様に弁箱と弁板および駆動部で構成されます。開口形状は真空ポンプに接続するため丸型となります。弊社製品の中ではMARINA(マリーナ)が該当します。

 

特徴
  • 弁板を開口位置まで移動させたのち弁板を開口シート部に押付けます。弁板には弾性材(Oリング)が組み込まれておりその反発力でシール性を確保します。開口位置までの回転動作(振り子時計の重りのような動作)とシール動作は、Oリングを介し各々のエアーシリンダーでおこないます。

  • 弁板内部に搭載されたエアーシリンダーにより開口部に極めて近い位置でシール動作をおこなうことで、安定したシール性が確保されます。また大気と真空を隔離する高いシール性が要求される場合は、弁板内部に差圧キャンセル用ベローズを搭載することで弁板に作用する圧力差を大幅に低減することが可能です。
使い方
チャンバーと真空ポンプの間に取付けます。コンダクタンスバルブにおいてはお客様にて中間停止位置を調整していただきます。
アングルバルブ

L型バルブ (アングルバルブ)

L型バルブ(アングルバルブ)は主にチャンバーと粗引きポンプの間に設置され排気系の仕切りとして用います。
現在は
1FLV-16M0 KF16
1FLV-25M0 KF25
1FLV-40M0 KF40
1FLV-50M0 KF50
2FLV-70M0 CF70
1FLV-25C0 KF25
1FLV-40C0 KF40
1FLV-50C3 KF50
2FLV-70C0 CF70
のみご提供しております。








使い方
チャンバーと粗引きポンプの間に取付けます。取付け方向は自由ですが、特に指定が無い場合は圧力変動が大きい方に弁板が向く取付け姿勢でご使用下さい。

ゲートバルブの開発の歴史

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