半導体製造装置、FPD製造装置、太陽電池パネル製造装置、有機ELパネル製造装置、グローブBOX、理化学実験用装置、加速器施設、放射光施設にご活用いただいております。真空チャンバー内部は超高真空からプラズマ環境、希薄な活性ガス環境などの特殊な環境となるチャンバーの製作も承っております。当社製品であるゲートバルブも真空チャンバーに組み込んで出荷することができます。
真空チャンバーの設計においてCADソフトウェアを駆使し、3Dモデルを作成しています。これらのモデルは、高度なCAE解析により、応力値、変形量、加熱時の温度分布など、必要に応じてさまざまな要因が考慮され、製品の性能と信頼性を最適化します。
KEK提供:HERセプタムチャンバー用に納入させていただいた真空チャンバーの一例です。
真空機器として、お客様の仕様用途の違いにより様々な製品をご提供しています。導入機も各種取り揃えております。
最大製作実績は以下の通りです。
・ステンレス鋼溶接構造の場合
角型:幅1500×奥行1000×高さ800
丸型:φ1000×高さ800
上記以外のサイズでも各種対応させて頂きます。
・アルミニウム合金削り出しの場合
角型:幅1500×奥行1000×高さ800
上記以外のサイズでも各種対応させて頂きます。
・ステンレス材
長所:
耐久性: ステンレス鋼は強度が高く、耐久性があります。長期間使用する場合に適しています。
耐食性: ステンレス鋼は錆びにくく、腐食に対して強いです。
高温耐性: 高温環境での使用に適しています。
溶接性:アルミニウムに比べて溶接が容易であり、複雑な構造に対応できます。
短所:
重量: ステンレス鋼は比較的重いため、軽量性が求められる場合は不利です。
コスト: ステンレス鋼はアルミニウムよりも高価です。
・アルミニウム材
長所:
軽量性: アルミニウムは軽量で、移動や取り扱いが容易です。
コスト効率: アルミニウムは比較的安価です。
導電性、熱伝導性: アルミニウムは良好な導電性、熱伝導性を持ちます。
ガス放出特性:一般的にステンレス鋼よりもガス放出速度が小さいです。
但し、高温ベーキングによる脱ガス処理は不可であり、陽極酸化処理であるアルマイトはガス放出が大きいです。
放射化特性:アルミニウムはステンレス鋼よりも誘導放射能の強度が低く、減衰特性も優れています。
短所:
低い耐久性: アルミニウムはステンレス鋼よりも柔らかく、傷つきやすいです。
低い耐食性: アルミニウムはステンレス鋼に比べて耐食性は低いです。
どちらの材料を選択するかは、具体的なアプリケーションや予算によります。
ステンレス鋼は耐久性と耐食性を重視する場合に適していますが、軽量性とコスト効率を求める場合はアルミニウムが適しているかもしれません。
シール材に関して、メタルシールを用いるか、またはエラストマーOリングの場合はOリングの常用耐熱温度以下になるよう水冷が必要です。
メタルシールの場合でも代表的な銅ガスケットの耐熱温度が400度程度ですのでそれ以下となるよう制御するのが望ましいです。
チャンバー本体は、ステンレス鋼の場合500度程度まで機械的強度を保ちますが、上記シール性の問題や周囲への安全を考慮し、チャンバー壁面に水冷ジャケット構造を採用してください。
チャンバー内部に磨いた遮熱板を非接触にて複数枚設置することでも輻射伝熱を小さくする効果がございます。