
概要
入江工研は液晶ディスプレイ(FPD)や半導体基板を製造上必要な真空工程にてチャンバー間の仕切り弁(真空ゲートバルブ)を数多く手がけ、現在では小口径からTFTや有機ELの製造現場で使用される大口径まで、その活用の幅を広げています。
入江工研の真空バルブは、独自の技術により、無摺動で装置内を高度なハイクリーン状態を維持できる「KOSLARZE(コスラーズ)シリーズ」。
差圧キャンセル機構の採用で、超大型基板に対応した大口径が特長の「GARIVA(ガリバー)」や丸型ゲートバルブ「MARINA(マリーナ)」など、用途に合わせて、豊富なラインナップからお選びいただけます。
種類と特長
1. 角型ゲートバルブ[KOSLARZE(コスラーズ)シリーズ]
角型ゲートバルブコスラーズは、シリンダーの単独動作により、昇降動作と傾斜動作を連続して行える「KOSLARZE(コスラーズ)Ⅱ」と、開閉動作と傾斜動作をそれぞれ専用シリンダーが行う、シール性に優れた「NEW KOSLARZE(ニューコスラーズ)」があります。
・入江工研の独自技術により、無摺動で装置内を高度なハイクリーン状態を実現
・高いシール性能と、逆圧シールに対し安定した性能を発揮
・イージーメンテナンスを考慮して設計
・100万回のライフサイクルと安定した品質
2. 大型ゲートバルブ[GARIVA(ガリバー)]
特に超大型基板に対応した大開口ゲートバルブで、開口サイズ3000mm以上の大型バルブの納入実績もある、シール動作が安定した信頼性の高いバルブです。弁板内部に差圧キャンセル機構を搭載することで逆圧時に弁板に作用する圧力差を大幅に低減することが可能で弁板や駆動部の低剛性化、軽量化が計れます。
・差圧キャンセル機構(弁板に作用する差圧力を大幅に軽減)を採用
・シール開口の大型化が容易(G5~G10まで豊富な実績)
・軽量(大気側の機構がコンパクト)
・駆動エア消費低減(当社従来製品比50%削減)
・イージーメンテナンス(弁板の着脱が容易)
3. 丸型ゲートバルブ[MARINA(マリーナ)]
安定したシ−ル性能を持ち、シンプルな構造、コンパクトなデザイン丸型・振り子式バルブです。主に処理室(チャンバー)と真空ポンプの間に設置され排気系の仕切りとして用います。チャンバー圧力を調整するため弁開度を任意位置で停止させる機能をもたせたモデルもラインナップしています。
・差圧キャンセル機構(弁板に作用する差圧力を大幅に軽減)を採用しているため、逆圧シ−ルに対しても安定したシ−ル性能を確保
・シール開口の大型化が容易
・メンテナンスカバー設置により容易に弁体ユニットが取り外せ、Oリング交換も容易