入江工研株式会社

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ゴム製の電力機器用部品には限界が・・・過酷な環境に耐える製品づくりの秘策とは? 電力機器メーカーB社 設計開発部門

解決

解決のポイント

  • 伸縮設計、金属溶接のスペシャリストが、金属ベローズを使用したオリジナル隔膜を設計、製作

  • 材料の選定から組み上げまで、国内の専門工場で行ったものを納品

  • メンテナンスの工数が大幅に減少し、10%のコストダウンを実現

スペシャリストが国内で製作したコンサベータで、コストダウンも実現!

メーカー候補が見つからず、途方にくれていたB社の開発スタッフ。そんなとき、受変電設備で取引のある営業から、「入江工研なら気密溶接が得意で、材料選びから相談できるので、1度話しをしてみては」とのことで、担当者を紹介してもらった。

早速、入江工研の担当者はB社を訪問して、課題のヒアリングを行った。その上で入江工研の強みである気密溶接の精度の高さや、ベローズの材質・肉厚を利用環境に応じて自由に選べること、しかもこれらの製作工程をすべて国内の自社工場で対応していることを説明し、課題解決に向けて力になれることを伝えた。また提案に伴い、B社のコンサベータに最適な金属隔膜の試作も合わせて行うことにした。

3週間ほどで試作が出来上がり、B社の試験環境で検証を実施した。評価は、温度上昇による膨張をベローズが吸収して、溶接部に損傷を与えず、圧力を安定させ続けられるかという点と油中への酸素、窒素飽和濃度の改善という点で行い、現行のゴム製隔膜のものと比べることにした。

まず2つのコンサベータに、高温、冷却の負荷を何度も繰り返したところ、ゴム製隔膜に小さな亀裂が見え始めたが、入江工研製の金属ベローズを用いた方は、安定した動作を続けた。また、油中への酸素、窒素飽和濃度について調査したところ大幅な改善が見られ、油の耐久性向上についても実証された。

この結果を受け、B社は入江工研の採用を決定。過酷な環境下で使用するためのモデルとして、このコンサベータを組み合わせて納入したところ、電源装置を屋外に設置する事業者から高評価を得た。
また、劣化の心配がなくなっただけでなく、メンテナンスの頻度や、工数も大幅に抑えることができ、トータルで10%以上のコストダウンも手に入れることができた。

この課題を解決した製品はこちら

入江工研の金属ベローズ
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