入江工研(株)では、QCサークル、ISOの取得などさまざまな業務の改善に取り組んでいます。そのなかのひとつに、2006年より四国事業所中山工場に導入してきましたTOC管理手法があります。
TOC(Theory of Constraints:制約条件の理論)とは、70年代後半、アメリカのエリー・ゴールドラット博士によって、開発された手法で、80年代後半にアメリカの製造業に導入され、効果を上げてきました。日本の発展をおそれたためアメリカでは、その理論に関する書籍の翻訳が17年間も許可されませんでしたが、2000年に初めて「ザ・ゴール」という本で日本でも紹介され話題になりました。
「ザ、ゴール」は一時期ブームになり、各企業導入を試みましたが、その理論の難しさと、日本の風土に合わないという理由から導入を断念する企業が続出しました。
入江工研(株)は、コンサルタント会社の協力を得て、日本風にアレンジしたTOC理論を中小企業として初めて中山工場の一部のラインに導入して、設備、人員を増やすことなしに生産能力を約3倍に高めることに成功しました。これにより、納期、価格、品質の飛躍的な向上が可能になりました。
その功績が米国AGI協会に認められて、2009年11月に協会が主催する、「Velocity World 2009」に、アメリカ以外の数少ない成功導入例として紹介されて、大絶賛を受けました。
当社は2010年から、この実績をもとに他のラインにもTOC管理手法を広げていき、よりよい製品の提供に向けて、努力して参ります。
どうぞ、よろしくお願いします。