入江工研株式会社

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溶接技術と機械加工の両輪で驚きの寸法精度10μmを実現・・・ステンレス製品の達人 デバイスメーカーC社 製造部門

背景

C社は水冷ジャケット付き真空チャンバーに問題を抱えていました。
製作した水冷ジャケット付き真空チャンバーが期待する寸法精度もできていない上、冷却水が均等に流れず一部が過熱されすぎてしまい、真空チャンバーの材料の耐腐食性が低下して、使用しているうちに水冷部から水漏れが発生してしまう惨事に・・・。

課題

水冷部の水が均等に流れない個所の溶接部から腐食が発生し、水漏れを起こしてしまいました

C社は半導体部品及び液晶パネルのクリーン化処理のために真空チャンバーが数百度にまで加熱されてしまいます。
しかしながら、数百度までの加熱、大気温度までの冷却を繰り返すと真空チャンバーの材料であるステンレス材が鋭敏化、すなわち耐食性が低下してしまうことが知られています。そこで、真空チャンバーの周りを水冷して材料の破壊を防ぐために、水冷ジャケットを設置しますが、水を流してみると均等に流れず、たまり部分が生じ部分的に過熱されずぎてしまうことが明らかになったのです。
さらに、水冷ジャケット部分を真空チャンバーに溶接させるためには溶接箇所が多くなり、反りが発生したり、材料の強度が低下したり、図面通りの寸法が出せないことが分かりました。
そこで、C社では真空チャンバーを製作しているという機械加工メーカに相談してみました。寸法精度10μmであれば削り出しで製作することになるが、複雑な構造の水冷ジャケットは溶接技術が必要なので対応できないと断られてしまいました。

課題のポイント

  • 水冷部に部分的な水たまり(流れの悪い個所)が発生し溶接部に腐食が発生することで水漏れを起こした

  • 寸法精度10μmが出せない

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